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霧島ジオパーク

 霧島ジオパークは、国立公園であり、宮崎県と鹿児島県にまたがる20余りの火山の集まりである霧島山と、その周辺の加久藤カルデラ起因の滝などのジオサイトをみどころとし、「自然の多様性とそれを育む火山活動」をテーマとしたジオパークです。

 霧島山とその周辺には、大きくわけて四つの魅力があります。

その1 景観

景観

 霧島山の最高峰である韓国岳からは、霧島山を構成する新燃岳、高千穂峰などの火山や大浪池、不動池などの火口湖が一望できるにとどまらず、視線を南に向けると姶良カルデラを挟んで桜島、開聞岳、薩摩硫黄島など火山を直線状に見ることができ、南九州火山フロントを体感することができます。

その2 火山の博物館

火山の博物館

 霧島山は加久藤カルデラの南縁の20km×10kmの楕円形の範囲に20あまりの火山と火口湖が集まっています。現在地表に現れている火山は加久藤火砕流の後、約30万年前からの火山活動により形成されたとされており、火山や火口湖の形態も火砕丘、成層火山、マール、ピットクレーターなど多様です。えびの高原からは韓国岳の北西側爆裂火口を通して、火口縁のアグルチネートの断面が観察でき、また、中岳では溶岩崖、不動池の溶岩堤防などトレッキングの途中で火山地形を観察することができます。まさに火山の博物館といえます。

その3 植生

植生

 霧島山の比較的若い火山では、火山性土壌や火山ガスなどのために、パイオニアであるミヤマキリシマの群落を観察できますが、古い山々は火山性土壌が薄れ、アカマツやヤシャブシなどが繁茂したためにミヤマキリシマは駆逐され、植生遷移が進んでいます。また、氷期を経験した火山にはブナやミズナラなどが残るなど、霧島山の植生は火山活動と火山の形成の時代に大きく影響をうけ、火山活動が育んでいると言えます。

その4 歴史・神話

歴史・神話

 霧島山の高千穂峰には、天孫降臨の神話が古事記の中で伝えられており、神話に登場する神々を祀った神社が周辺に建立されました。これらの神社も火山活動とは密接なかかわりがあります。当初高千穂峰と御鉢火山をつなぐ鞍部にあった神社が8世紀の御鉢火山噴火災害により高千穂河原やその他の場所に遷され、さらに13世紀の御鉢の噴火でも被害をうけて遷座されたと伝えられています。霧島六社権現として、霧島神宮、霧島岑神社、霧島東神社、東霧島神社、狭野神社が現代に残されており、霧島東神社に伝わる祓川神舞、狭野神社に伝わる狭野神楽は国の重要無形民族文化財に指定されました。

霧島ジオパークは火山が育む自然と火山がもたらす恵みと災害、神話と歴史を体験できるジオパークをめざしています。

主な見どころ・おすすめジオサイト

■えびの高原エリア

 えびの高原を拠点としたエリアには、池めぐりのトレッキングや、韓国岳・大浪池への登山が楽しめます。

池めぐり

池めぐり

 白紫池、六観音御池、不動池の三つの火口湖を巡る遊歩道が整備されており、新緑、紅葉、雪景色等火口湖の四季折々の景観が楽しめるコースです。

韓国岳

韓国岳

 標高1700mの火山ですが、登山口からの標高差は500mにすぎず、気軽に登山を楽しめます。頂上からは霧島の火山群が一望できるとともに、南に目を凝らすと姶良カルデラを挟んで桜島、開聞岳、薩摩硫黄島を見ることができ、南九州火山フロントの火山列が観察できる場所です。

■高千穂河原エリア

 天孫降臨の伝説がある高千穂峰をはじめ、大正年間にも噴火した御鉢火山、現在でも活動をしている新燃岳などの火山があります。

高千穂峰とミヤマキリシマ

高千穂峰

 13世紀の噴火で遷座する前の霧島神宮の古宮址から御鉢火山の溶岩堤防を登り、火口縁を経て、高千穂峰頂上(1574m)に登るコースが設定されています。中岳や韓国岳と同様、6月には火山性土壌に咲くミヤマキリシマが見ごろを向かえ、多くの観光客でにぎわいます。日本最初の新婚旅行といわれる坂本龍馬と妻おりょうの登山のエピソードが残るところです。

新燃岳

新燃岳

 高千穂河原から中岳を経て新燃岳火口に至ります。

 2008年8月に小規模な噴火を起こして以降、断続的に小さな噴火を繰り返していましたが、2011年1月26日には朝より連続的な噴火活動を行い、午後からはさらに規模の大きな噴火が数時間にわたって続き、広い範囲に火山レキや火山灰を降らせました。また、その後、1月28日には火口内に溶岩湖が確認されています。

この噴火以前は、火口湖は綺麗なエメラルドグリーンの水をたたえていました。 映画007シリーズ「007は2度死ぬ」の中で、敵の秘密基地が火口湖の下に設定されロケに使われました。

■山麓周辺

 今から34万年前に起きた破局的噴火により生まれた加久藤カルデラの南に位置する霧島山の周辺には、この噴火の際に発生した火山噴出物によりできた溶結凝灰岩を川が浸食し崩落によりできた滝や溶岩流にかかる滝があり、轟音とともにしぶきを上げる広大な滝壺や赤褐色の柱状節理の断崖などをご覧いただけます。

須木の滝(小林市)

須木の滝(小林市)

関之尾滝(都城市)

関之尾滝(都城市)

桐原の滝(曽於市)

桐原の滝(曽於市)

丸尾滝(霧島市)

丸尾滝(霧島市)

七折滝(えびの市)

七折滝(えびの市)


教育活動

■住民・小中学生等に対する教育活動

教材資料「ふるさとの山 霧島山」

 環霧島会議(霧島山をとりまく、5市2町の行政でつくる任意団体)教育部会で、小学校高学年から中学生向けの教材資料「ふるさとの山 霧島山」を作成しました。霧島山のなりたちや火山活動を理科・社会のカリキュラムや学校登山で副教材として活用し、霧島山についての理解を深めるとともに、火山防災意識の向上をめざしています。また、御池青少年自然の家(宮崎県)及び霧島自然ふれあいセンター(鹿児島県)は、霧島山の自然学習の教育拠点施設として、年間を通じて霧島山の自然について教育プログラムを青少年に提供しています。

 

ガイド養成

 平成21年度に開始した霧島ジオパークガイド養成講座は、すでに自然ガイドをしているガイド団体所属者を対象に、座学2回(火山学)、現地講座5回を開催し、延べ332名の方が参加されました。現在、65名の方が霧島ジオガイドとして登録し、活躍されています。ガイド養成講座は、今年度以降も継続して開催していく予定です。

霧島ジオパークガイド養成講座

 

霧島ジオパークガイド養成講座

ジオツアー

ジオツアー

 ガイド団体が主催するツアーに参加者が応募する方式をとっています。また、平成21年度にガイド団体が実施したツアーは、延べ32回開催され、1,287人の参加がありました。また、個別のガイド依頼にも対応しています。

保全活動

 霧島ジオパークの中心である霧島山は国立公園内にあり、登山道は鹿児島・宮崎の両県が執行者となり管理しています。また、ガイド団体のボランティア活動でも登山道の整備を行っています。霧島神宮そばの御鉢火山溶岩露頭は、周辺住民の皆さんがコミュニティー活動の一環として清掃し、維持管理しています。


拠点施設

■えびのエコミュージアムセンター

〒866-0313 宮崎県えびの市末永1495-5

TEL 0984-33-3002 FAX 0984-33-5914

公式サイト:http://www.bes.or.jp/ebino/

■高千穂河原ビジターセンター

〒899-4201 鹿児島県霧島市霧島田口2583-12

TEL 0995-57-2505

公式サイト:http://www4.synapse.ne.jp/visitor/

シンボルマークやマスコットキャラクター

■シンボルマーク

霧島ジオパーク シンボルマーク

平成21年度にシンボルマークを公募し、左のマークに決定しました。

ジオ関連商品

焼酎

環霧島地域にはたくさんの焼酎の醸造元があります。焼酎の材料である甘藷は、姶良カルデラの入戸火砕流を要因とするシラス台地の土壌で育てられており、また、水は霧島山から湧き出す水をつかっています。

水・鉱泉水

霧島の溶岩地帯に降った雨は、麓に豊かな湧水をもたらします。この水をペットボトルにボトリングし、コンビニエンスストアで販売しています。また、霧島市の関平温泉では温泉水を20リットル入りの箱詰めやペットボトルで販売し、全国向けにも出荷しています。

黒豚、黒毛和牛

環霧島地域は日本でも有数の食肉生産地域です。黒豚は、甘藷をえさに与えています。

看板、解説版

 国立公園内における解説板は、植生・動物に関する解説板が多く、霧島火山のなりたちに関する解説板が少数見受けられる状況です。解説板で不足する情報の補完をフィールドマップに記載するとともに、景観との調和を検討した上で、地元自治体により計画的にジオサイトの解説板を設置していく予定です。


基本情報

地域名:霧島ジオパーク

団体名:霧島ジオパーク推進連絡協議会

代表者名:会長 霧島市長 前田 終止

構成自治体名:都城市、高原町、小林市、えびの市、霧島市、曽於市(5市1町)

推進組織体制

ジオパーク活動母体:霧島ジオパーク推進連絡協議会

(会員)
 都城市長、都城市議会議長、高原町長、高原町議会議長、小林市長、小林市議会議長、えびの市長、えびの市議会議長、霧島市長、霧島市議会議長、曽於市長、曽於市議会議長、宮崎県北諸県農林振興局長、宮崎県西諸県農林振興局長、鹿児島県姶良・伊佐地域振興局長、鹿児島県大隅地域振興局長、霧島商工会議所会頭、㈳霧島市観光協会会長、南九州ケーブルテレビネット㈱代表取締役、霧島温泉旅館協会会長、鹿児島県上野原縄文の森園長、霧島市商工会会長、 霧島市特産品協会会長、㈶自然公園財団えびの・高千穂河原支部長、環霧島青年会議代表、宮崎地質研究会会長、えびの市商工会会長、南国交通㈱空港自動車営業所長、えびの市観光協会会長、霧島市国際交流協会会長、霧島市文化協会会長、㈳都城観光協会会長、㈳都城青年会議所理事長、都城商工会議所会頭、霧島ネイチャーガイドクラブ会長

(顧問)
 国土交通省宮崎河川国道事務所所長、環境省えびの自然保護官、鹿児島大学 岩松 暉名誉教授 鹿児島大学大学院理工学研究科 井村 隆介准教授

問合せ先

■霧島ジオパーク推進連絡協議会事務局 霧島市企画部企画政策課霧島ジオパーク推進室

〒899-4394 鹿児島県霧島市国分中央三丁目45-1

TEL 0995-64-0936 FAX 0995-47-2522

Email kiri-geopark@po.mct.ne.jp

■公式ウェブサイト

霧島ジオパーク:http://www.mct.ne.jp/users/kiri-geopark/