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- 基本情報・概要
南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク
南アルプスは、内陸の火山帯と海溝の間で生じた、過去から現在に至るいろいろな現象の痕跡や証拠がよく見られる場所です。
沈み込み帯では、海洋プレートが遠くの海から運んできた岩石(玄武岩・石灰岩・チャート)や海溝にたまった泥や砂が、沈み込み口から沈み込み先の深部にかけて剥ぎ取られて大陸側に底付けされた「付加体」ができます。3億年前から成長した付加体が日本列島のもとになりました。南アルプスの長野県側はジュラ紀~白亜紀(2億年~6500万年前)の付加体でできています。南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークでは、南アルプスの麓から山頂に向けてそれぞれの時代にできた付加体の特徴をみることができます。
また、沈み込み帯では、内陸に火山帯ができ、その地下にはマグマから固まった花崗岩やマグマの熱で暖められた片麻岩ができます(領家変成帯)。海溝寄りの地下深くでは、沈み込む冷たい海洋プレートで冷やされ、板を重ねたような結晶片岩ができます(三波川変成帯)。日本列島では中央構造線を境に、この元々は離れた場所でできた岩石が、ずらされて接しています。南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークでは、何箇所かの露頭で、その姿を見ることができます。
南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークには、このような貴重な地質遺産が多く存在しています。
主な見どころ・おすすめジオサイト
■中央構造線 -地下深部と大地の歴史の物語-
中央構造線は関東から九州まで続く大断層です。断層運動による移動距離は200km以上と言われ、最大2,000kmとも推定されています。この大規模な断層運動により二つの変成帯の間にあった中間地帯は失われ、現在は、中央構造線を境界として、二つの変成帯が接しています。
次の露頭では、中央構造線の断層の様子が観察できます。
- 板山露頭(伊那市高遠町)
- 溝口露頭(伊那市長谷)
- 北川露頭(大鹿村)
- 安康露頭(大鹿村)
- 青崩峠(飯田市南信濃)
中央構造線 北川露頭 |
中央構造線 安康露頭 |
■小黒川沿いの戸台層 -アンモナイトと不思議な礫層-
伊那市長谷の戸台層は、サンカクガイやアンモナイトの化石の産地です。1億2000万年前の海の底に棲んでいた生物の化石が、南アルプスの古い岩石にはさまれて残りました。戸台の化石資料室では、戸台層より採集されたサンカクガイやアンモナイトの化石標本が展示されています。
戸台の化石 |
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1986年に結成された戸台の化石保存会は、毎年、学習会を開催しており、多くの家族連れが集まっています。学習会で採集された標本は、採集者が整理し、化石資料室に保存されます。
■南アルプス横断ルートⅠ -南アルプスジオライン (南アルプス林道長野県側)-
伊那市長谷の南アルプス林道からは、仏像構造線の露頭、秩父帯石灰岩でできた幕岩、三波川帯の蛇紋岩である鷹岩などが観察できます。
幕岩は、関東から沖縄本島へ続く秩父帯の石灰岩が戸台川に削られ、岩壁となって露出したものです。約1500万年前から現在にかけて、丹沢や伊豆半島などの古伊豆諸島がプレートの動きにのって北西へ移動し、南アルプスと関東山地の間へ次々に衝突してきました。そのため、南アルプスは逆「く」の字型に折れ曲がり、幕岩のある南アルプス北部では、西傾斜であった地層が、東傾斜になったと考えられています。
幕岩 |
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■南アルプス横断ルートⅡ -鳥倉林道~塩見岳-
大鹿村の塩見岳登山口から山頂まで、アジア大陸に沈み込んだ海洋プレートから剥ぎ取られたさまざまな岩石(付加体)の露出が観察できます。
鳥倉林道の夕立神展望台がある鳥倉山は、ジュラ紀の太平洋にあった「みかぶ海台」と名付けられた巨大な熔岩台地が付加した海洋玄武岩(緑色岩)でできています。
また、塩見小屋から塩見岳山頂では、遠洋の深海底に石英質の殻をもつ放散虫の遺骸が堆積してできたチャートが分布しています。微量の酸化鉄が混ざると赤く染まり、赤色チャートと呼ばれ、赤石山脈という名前のもとになった岩石です。
夕立神展望台付近の海洋玄武岩 |
赤色チャート(塩見岳頂上付近) |
■遠山大地変と埋没林 -大地のダイナミズムと災害の継承-
飯田市遠山では、西暦714年と1718年に大きな地震に見舞われ、山が崩れて遠山川がせき止められました。714年の地変は規模が大きかったため、地震で崩れた池口川左岸の崩壊地、池口川や遠山川のせき止め、せき止め湖にできた埋没林などの痕跡を、各地で見ることができます。
六国史には、この地震で天竜川がせき止められ、数十日後に決壊して下流域が災害を受けた、と記されています。埋没した樹木には大木が多く、特にヒノキが多く見つかりました。埋没林は、南信濃の大島・畑上・大渕付近で観察できます。また、埋没していた樹木の一部は、南信濃自治振興センターや旧木沢小学校、梨元ていしゃ場で見ることができます。
遠山川河床の埋没林 |
南信濃自治振興センター埋没林展示 |
■御池山隕石クレーター
飯田市上村しらびそ高原の一角に隕石クレーターがあります。クレーターの大きさは直径約900mで、現在はその40%ほどが残っています。このクレーターは、およそ2~3万年前に直径約45mの小惑星が衝突したためにできたと推定されています。周囲の岩盤の石英には、この時の衝撃によってできた面状微細変形組織が発見されています。
クレーターの内部を南北に横切るように南アルプスエコーラインが通っているので、車道沿いで地形や変形した岩盤を見ることができます。また、クレーター外縁にそって御池山山頂まで遊歩道がついています。
展望台から御池山隕石クレーターの全景 |
御池山頂上からみたクレーター外縁の地形 |
教育活動
■「戸台の化石」保存会
1986年に結成された「戸台の化石」保存会は、毎年、学習会を開催しており、多くの家族連れが集まっています。学習会で採集された標本は、採集者が整理し、化石資料館に保存されます。
■博物館・自然友の会等と協働し、講座を開催
大鹿村中央構造線博物館や飯田市美術博物館・伊那谷自然友の会等と協働して、地域住民の知識アップを目的にした講座を開催し、地域に根を下ろした活動を展開しています。
■子供向け講座
子供たち向けにも、地域の魅力をめぐる講座に組み込んで、地域密着型のジオパーク教育・普及活動を行っています。
ガイド養成
観光協会のボランティアガイド向けに、ガイド養成講座を実施しています
ジオツアー
飯田市美術博物館や伊那谷自然友の会で、一般市民対象に講座・見学会などを行っています。
地域住民の知識アップを目的にした講座の一環で、ジオサイトの現地見学会を開催しています。
保全活動
戸台の化石資料室 |
「戸台の化石」保存会は、化石についての学習会を現地で定期的に行い、採集された化石は散逸を防ぐために持ち帰ることなく戸台の化石資料室に保存しています。 |
南アルプス研究会の環境教育講座 |
南アルプス研究会は、調査や研究データに基づいて山岳環境保全と地域資源を利用した循環型の地域づくりに対する提言を行っています。また、登山者を対象にした環境教育講座を実施し、南アルプスの保全啓発活動に取組んでいます。 |
中央構造線 板山露頭 |
中央構造線の露頭の一つである板山露頭では、地元の自治会で住民主導の整備を行っています。 |
拠点施設
■大鹿村中央構造線博物館
〒399-3502 長野県下伊那郡大鹿村大河原988
TEL 0265-39-2205
ウェブサイト:http://www.osk.janis.or.jp/~mtl-muse/
シンボルマークやマスコットキャラクター
南アルプス(中央構造線エリア) ジオパークロゴマーク |
南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク 案内人ジオ博士と助手の構造くん |
ジオ関連商品
■アンモナイトパン
伊那市長谷の道の駅南アルプスむら長谷「パンや」では、戸台層より採集されるアンモナイト化石の形をした雑穀パン「アンモナイトパン」が売られています。
看板、解説版
ジオパーク看板、解説版は、地域ごとに、必要な場所から設置に取り組んでいます。
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基本情報
地域名:南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク
団体名:南アルプス世界自然遺産登録推進協議会 ジオパーク推進部会
代表者名:部会長 伊那市長 白鳥 孝
構成自治体名:長野県飯田市、伊那市、富士見町、大鹿村(1市1町1村)
推進組織体制
ジオパーク活動母体:南アルプス世界自然遺産登録推進協議会 ジオパーク推進部会
(構成団体)
飯田市、伊那市、富士見町、大鹿村、賛助会員(長野県関係:団体31 個人70)
問合せ先
■南アルプス世界自然遺産登録推進協議会 ジオパーク推進部会 事務局
〒399-8617 長野県伊那市下新田3050番地(伊那市総務部企画情報課)
TEL 0265-78-4111
■公式ウェブサイト


























